JA鶴岡 鶴岡市農業協同組合 遠藤 稔さん

Q、JA鶴岡との関わり

JAとの関わりは私が昭和53年、36才の頃から本格的に養豚を始めた頃からですね。当時上郷地域では複数の家が農業をやりながら養豚をやっていました。私の家もそうで、皆で集まると当時の米栽培の環境がかなり厳しく、それで仲間5人と本格的に養豚をやろう、ということで始めました。当時JAの組合長は小池さんという人でしたが、「米だけじゃ駄目だから養豚をやるからお金を融資してくれ」と直談判にいきました。とにかく養豚場用地も資金も何も無いところからのスタートでしたからとても大変でした。農協と国からの融資と助成を受け4億円の予算を計上して、雑木林の山を6ヘクタール程確保し、そこから不眠不休で重機を動かし、夏場の暑い時期6ヘクタールの雑木林を約1ヶ月半で整地して、皆に驚かれましたね。それだけ当時は熱い情熱と若さがあったということでしょうか。その後養豚は18年間やりました。辛い時も沢山ありましたが、今思うととても楽しい思い出です。


Q、組合長になられたきっかけは

 私には24才で病気で亡くした長男がいました。この子もまた私に似て大変釣りが好きな息子でした。その息子は農業が大好きで農業専門の大学で本格的に学び、庄内を農業で活性化するんだと、夢を持って仕事をしていました。その息子の意志を継いで、という気持ちが大きいです。実際現状を見ると庄内平野の約3割、1万1千ヘクタールが米以外の作物や休耕田となっているのが現状です。この現状をなんとかしなくてはいけないと思っています。幸い私達にはだだちゃ豆がありますから現状は上手くいっていますが、これも市場環境が年々変化していますので、新商品を積極的に開発するなど色んな策をこうじながら、市場での優位性を図っていかなければならないと考えています。

Q、JA鶴岡の今後

 私たちの課題は農業産出額をいかに上げていくかです。山形県の年間産出額は過去の3,100億円から現在2,150億円と900億円以上落込みました。原因は米価の値下りが大きいからです。
 東北6県での第1位は気象条件の最も厳しい青森県で2,800億円です。一方、東北の最下位は、秋田県で1,800億円ですが、過去においては東北で最も産出額が多い県でありました。米1本でやって来た農業が今は最も苦しい時代となりました。
 庄内も秋田の比ではありません。新たな付加価値のある新規農産品を作り出す事が大切であります。アンデスメロン、だだちゃ豆は市場で高い評価を頂いておりますが加えて庄内豚の振興、飼料米、エタノール、観光農業、商品開発での新技術の導入等が現在検討進行中であります。
 現在、私の使命として地域の皆様に愛される農協づくりを目指していきます。是非私たちのJA鶴岡の今後の動向にご注目下さい。      

DATA

JA鶴岡 鶴岡市農業協同組合
http://www.ja-tsuruoka.or.jp


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