だるま寿司 　●酒田市

　 酒田市中町に店を構える「だるま寿司」は創業七十一年になる老舗の寿司処。名前の由来は、初代の修行先で山形市にある「天金寿司」の親方より「七転び八起き、良い事も悪い事もあるだろうけど、最後は必ず起き上がってくる」というそんな想いの元に「だるま寿司」と命名されたそう。外観に描かれた大きなだるまの絵が特徴的な店内に入ると「いらっしゃいませ！」という威勢のいい声が跳ぶ。この店の特徴は初代から受け継がれた江戸前技術と、二代目が築いたお客様との調和とネタへのこだわり、それに若い三代目の全ての世代に愛される寿司を、という三つが融合されたにぎりが特徴だ。　

　お店の人気商品、玉手箱はにぎりにばらちらし、それに小鉢などがついた彩り豊かな弁当。一つ一つの味わいにも丁寧な仕事ぶりが伺え、これで1,500円といのはかなりお得。平日のお昼しか食べられないので、是非堪能してほしい。「月替わり板さんおまかせにぎり」はだるま寿司一番人気のにぎり。酒田港から揚がったのどぐろや夏いか、きじはた、甘えび、からうに等、地元ならではの食材をはじめ、その時期の美味しいものをだるま寿司風にあしらったこのにぎりは一貫一貫が実に美しく、口に入れた瞬間その素材の旨味が一気に広がる。程よく握られたシャリも丁度良く、何とも贅沢だ。鯖の棒寿司や穴子一本付などお土産としても購入できるものもあるので、ぜひ、そちらも楽しんでいただきたい。