聞けば置かれている箪笥はシェフの亡くなったお母さんが使っていたものを一部リフォームしたものだとか。値段やブランドではない店に馴染むものを選ぶ、確かなセンスが光っている。
出される料理の品もシェフ自らが考案した美しい料理の数々。その中で特にオリジナリティを放つのが焼き茄子の冷製スープ。
完全な創作レシピのため明確な調理法は教えてはくれなかったが、その味覚は強烈にして感動。
焼き茄子の風味が濃厚なコクとなって、少し口に入れるだけで秋の幸せが口いっぱいに広がる絶品のスープだ。
シェフの料理に対する情熱は素材にまで及ぶ。料理はシェフ自身が魚が好きという事もあり、庄内浜で捕れた魚、貝、甲殻類をメインに、
野山でとれる野菜の組み合わせでメニューが構成されているのが面白い。なおとらんすぱらんは、ランチもディナーも完全予約制なのでご注意あれ。
